電子科学の向上発展に貢献/公益財団法人浜松電子工学奨励会は、電子科学に関する研究を助成振興し、電子科学の向上発展に寄与することを目的として設立、運営しています。

財団の経緯と現在

高柳健次郎先生は、浜松でお生まれになり、後に、浜松高等工業学校に赴任され、電子式テレビジョンの研究を始められ、世界で最初にブラウン管に「イ」の字を表示することに成功しました。この研究には、地方の学校で研究費もなく大変な苦労が伴いました。

電子式テレビジョンが日本の国策として取り上げられ、高柳先生他多くの研究者がNHKの研究所に移るとき、高柳先生の浜松高等工業学校での特許・実用新案に対し、多額の報奨金が与えられました。この時、地方にあって研究費の大変乏しい中での、浜松においてもテレビジョン研究が並行・連携して進められるように、特別な配慮がなされ、文部省認可の財団法人浜松高等工業学校電子工学奨励会が設立されました。それ以後、研究支援が行われ浜松においてもテレビジョンの研究が継続して行われてきました。

戦後、新制静岡大学が発足して、当財団は浜松電子工学奨励会に改称されました。最初の設立趣旨と同じように当地方の研究教育に対して側面からの支援を行ってきましたが、昭和59年(1984)財団は、所有する土地等の不動産を売却して基本財産に繰り入れて、この資産を運用することとしました。その果実をもって、表彰及び研究助成を行い電子科学の向上発展に寄与する目的を持って、毎年、静岡県下の研究機関、大学卒業生に公募し推薦を得て、高柳賞として研究支援を実施しております。

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